骨太の方針に児家センによる在宅支援の推進が明記される!
6月18日、いわゆる骨太の方針=「経済財政運営と改革の基本方針2021」=が閣議決定されました。その中で、子ども施策に関係する部分は下記のとおりですが、「市町村、児童家庭支援センターなどによる在宅支援」という文言が盛り込まれました。
これは、これまで全国児童家庭支援センターが提唱してきた「在宅指導措置」を意味するものであり、「里親支援のあり方」や「措置解除者(ケアリーバー)への支援」と併せ、来年の制度改正に向け、いわば検討事項として政府の公約になりました。
記
骨太方針2021(p18)
(2)未来を担う子供の安心の確保のための環境づくり・児童虐待対策子供の貧困、児童虐待、障害、重大ないじめなど子供に関する様々な課題に総合的に対応するため、年齢による切れ目や省庁間の縦割りを排し、妊娠前から、妊娠・出産・新生児期・乳幼児期・学童期・思春期を通じ、子供の権利を保障し、子供の視点に立って、各ライフステージに応じて切れ目ない対応を図るとともに、就学時等に格差を生じさせない等の教育と福祉の連携、子供の安全・安心の確保、関係部局横断的かつ現場に至るまでのデータ・統計の充実・活用等を行い、困難を抱える子供への支援等が抜け落ちることのないような体制を構築することとし、こうした機能を有する行政組織を創設するため、早急に検討に着手する。
児童虐待防止対策について、児童福祉法等改正法附則に基づき、子供の支援に携わる者の資質の向上に向けた資格の在り方、司法関与の強化も含めた一時保護の適正手続の確保、子供の権利擁護、積極的な取組を評価するなど実効性のある里親支援等の在り方の検討を含む家庭養育優先原則の徹底、措置解除者に対する支援の在り方等について、検討に基づき必要な措置を講ずる。児童の健全育成推進や虐待予防の観点から、支援を要する子育て世帯に支援が行き渡るよう、未就園児の効果的な把握や母子保健と児童福祉のマネジメント体制の再整理、市町村、児童家庭支援センターなどによる在宅支援の推進などについて検討し、所要の措置を講ずるとともに、児童相談所を含めた子供や家庭の支援体制を充実強化する。
子供の貧困の解消を目指し、子ども食堂・子ども宅食・フードバンクへの支援、地域における居場所づくり、見守り支援等を推進する。また、学校給食などあらゆる場や機会に応じた食育の充実を図る。
子供にわいせつ行為を行った教員に対する措置について、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律 教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律(令和3年法律第57号)。に基づく取組を着実に進める。さらに、保育士における同様の対応のほか、教育・保育施設等や子供が活動する場で、有償、無償を問わず職に就こうとする者から子供を守ることができる仕組みの構築等について検討し、子供をわいせつ行為から守る環境整備を進めるなど、海外の先進事例を踏まえ、子供の安心の確保のための様々な課題について検討する。