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⑤児童家庭支援センター 一陽(福井県越前市)

官・民・市民の地域ネットワークの拠点として

■越前市の「子ども・子育て総合相談室」は、子ども・子育てに関する相談を包括的に受けとめ、要保護児童対策地域協議会(要対協)の調整機関を担う。相談や対応が多岐にわたる中、一陽は、職員を要対協調整支援員として相談室に派遣し、市の職員と一緒に相談室の業務にあたるなど、相談室を専門的・技術的・人的にサポートしている。


■また、一陽の統括所長は、要対協の会長職に就き、要対協の運営について様々な指導や助言を行っている。市との強力なパートナーシップのもとで、要対協のスキームを活かして、官・民・市民の地域ネットワークを作り、地域全体で子どもを見守り、支援している。


■このような行政と民間の連携はハイリスク家庭の早期発見や対応、予防につながっている。また、市の職員は数年に一度入れ替わるが、継続的に地域の子ども家庭を支援する一陽のような専門機関がサポートし、お互いに気軽に相談しあえる関係性があることで、子どもや家庭への切れ目のない支援につながっている。


■多様な市民活動組織との連携が強いのも特徴。市内NPO の中間支援組織である「のっぽえちぜん」の運営にも関与しており、子どもや家庭の問題状況が、地域活動の中で自然に伝わってくることも多いという。一陽は、地域の住民らが相談したくなる、そんな温かさを感じる場所になっている。

越前市は、福井県のほぼ中央に位置する人口約8万人の都市。かつて国府があった歴史的・文化都市で、和紙、打ち刃物などの伝統産業が健在。近年は、大手電子部品メーカーの工場等で働く日系ブラジル 人やその子どもたちが増えており、人口の約6%が外国籍(日本全体の平均は約2%)。福井県は、社長輩出率は全国1位、共働きや3 世代同居が多いといった特徴をもつ。児童家庭支援センター「一陽」は、周辺の二市三町(越前市、鯖江市、越前町、南越前町、池田町)を管轄。児童養護施設「一陽」、子育て支援センター「一陽」とともに、子ども家庭支援の地域拠点としての役割を果たす。

基礎データ

事業所名・所在地:児童家庭支援センター一陽・福井県越前市行松町26-2-2
母体(設置主体):社会福祉法人越前自立支援協会
開設年:平成25(2013) 年 4 月1 日
設置主体が有する施設・機関:児童家庭支援センター、児童養護施設、子育て支援センター
スタッフ:センター長1 名、心理職員3 名、相談員4 名、非常勤相談員2 名 ※児家センのみ。兼務含む。
開設時間:24 時間365 日

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